どうでもいいこと

あなたにとってはどうでもいいこと。

2021-01-01から1年間の記事一覧

戯言

今年は蝉の死骸を道端で見なかった 時々、何かのきっかけで死んだ人のことを思い出す 布団に寝かされたその人達は皆、いつか博物館で見た蝋人形のようで、数日前まで生きていたようには見えなかった 火葬場の空気、音、匂い スイッチを押す時の緊張 私が死ん…

メモ

感情は 感じた瞬間から劣化する 別の媒体に移した瞬間から 違うものに変わる 何も言わずに海に入ることを選択した彼には 海に入る勇気など 死んだ友人に比べればとても小さいものだと思ったに違いない 死んでなんになる 自分が楽になりたいのか 友人が味わっ…

トイレにこもって数時間 狭い個室でぐしゃぐしゃになりながら 泣くことしか出来ん クソみたいな人生だ

アをる

中身の詰まった “抜け殻” 背中の鮮やかなブルーが透けていて 大人になった姿をつい想像してしまった もう未来なんてないのに 環境ばかり恨んでる自分との決定的な違いは 中身が詰まっているか 詰まっていないか 厚さ2ミリにまで押し潰されて死んだ 駅に繋が…

ヨメイリ

雨の音をききながら 思い出すのは嫌いなあのこ 転んで膝をすりむいて 血と雨混ざった あわい色 こつこつこつこつ 靴鳴らし コンコン きつねが鳴いている 濡らした袖口ふりながら 誰かが歌をうたってる かすんだ目の前 暗闇を すーっと通る かげひとつ 忘れた…

永縁

私のことは私にしか分からない 遊んであげるから こっちにおいで 何も教えてあげないけどね

滑空

雨の音を聞きながら 思い出すのは嫌なことばかり 学校帰り、同い年の男の子の集団に 悪口を叫ばれたこと 好きな漫画家さんの絵を下手くそだと言われたこと 沢山人がいる中で、容姿が老けていると言われたこと 面倒くさいと話を遮られ置いて行かれたこと きっ…

まどろっこしいことは抜きにして、 僕は早く死にたいんだ

羊虫

リハビリを少しずつ始める。

中指

仕事が長期の休みになるタイミングで 体調不良が悪化した 一二時間おきに目が覚める夜は気持ちが悪い 常に自分が今寝ているのか起きているのか分からない 時間が全然進んでいない気がして良くないと分かっていながらスマホに手を伸ばしてしまう 明け方空が明…

褪せる

オレンジ色の光 軋む階段 コンクリートの壁 薄汚れた絨毯 「かないくん」って絵本 漂白剤のシミ 美味しいコーヒーとガトーショコラ レコードの音楽と子供のはしゃぐ声が重なる “死んだら始まる” 2週間とちょっと後 また訪れる場所 今度来るときは野良本を持…

小さなライブハウスの中では生気が充満していて ただそこにいるだけで窒息してしまいそうだった 分厚い二重扉を押せば寒さが優しく肌を撫でる 妙に明るいシャッター街で肺いっぱいに空気を取り込んだ わたしのいる場所はここじゃないって言われた気がした 逃…

互選

知らない道を歩いていた時に出会った 黒いかたまり二匹に 存在を受け入れてもらえて、 その場を離れるのが惜しくなってしまう程 僕はそいつらを好きになってしまった そういう出会いを大切にしていきたい

荒れる

首、腕、目、胸 自分のあらゆるところに触れてみて 生きてる肌を感じる 死んだ肌を感じてみたいけど 死んだら感じれないもんな 悲しい 残念

タル

嬉しいも 楽しいも 悲しいも 苦しいも 感じた瞬間から劣化し始める 新鮮な感情は密閉容器に入れて冷凍保存しておくことをお勧めする 但し、解凍時に若干の状態変化を伴うが。

クセ

夜十時過ぎ 駅のホーム 黄色い線を一歩超えた辺りに 忘れ物をした いつか近いうちに取りに行こうと思う 気が向いたら もう少し暖かくなったら

シヲ

さよならは言わない 人間はいずれ忘れる生き物だから 都合がいいな 僕のことは忘れて欲しい

外側

歌っていて どうしようもなく泣けてきた。 カバーとかオリジナルとか どうでも良くなるくらい。 気がつけば暗く深い湿っぽい空気が私の周りを取り囲んで誘っているようだった。 嫌ではない むしろ居場所は自分でもそこだと思う。 「明日死のう」と呟けば 今…

分配

満月がどうとかあんまり信じていないけど 毎朝目にする星座占いはちょっと気になっていて ランキング下位だとやっぱり気が滅入る。 将来どうしたいとか、こうしたいって人生設計みたいなものが見えてきたら しにたいって気持ちも無くなるのかと思った。 違っ…

通気

私がにじゅうにで、 彼がよっつ上。 私は彼の歳になる事はできるけれど、 彼に追いつく事はできない 彼はよっつ上をいっているのだから。 逆も然り。

15号

「期待しない」 「どうせ」 「明日なんて来なくていい」 そういう言葉を使いがちな事に 今朝曲を作っていて気がついた。 全部諦めてる 自分には期待をしていない そう言い聞かせてるだけで、 本当は諦め切れていない事にも気がついた。 運悪く40、いや30まで…

空腹

下書きを見返して 書きためた言葉を読んで 悲しくなった 思った以上に僕は僕を嫌っている 僕を死なせようとしてるのは自分だけで それを慰めるのも自分しかいないことも分かってる 今はものすごく殺したいな 早く慰めくれよ。

距てる

あったかい電車の中で おんなじ制服を着て座る女子高生たち 大人しく終点を待つ彼女たちの中には 穏やかな顔で居眠る子も 彼女たちや彼女たちの愛する人たちが 暖かい布団で寝られますように 春が来ますように

10's

言いたいことをぐっと押さえてごくっと飲み込んだ そしたら胃の中でぐるぐる暴れて そのうち消化されて僕の血となり肉となった どろどろの真っ黒い汚い僕の出来上がり それはそうと、健康診断引っかかった。 けど身長伸びてた。

企み

水だけがはられた大きな水槽を 意味なくライトが照らす 小さく波打つ水面が光を反射して 僕の脳味噌に静電気が走る そこだけ昼間みたいに明るかった いないサカナの事を考えながら帰路に着き 誰かの吐瀉物を大きく跨いで華麗に避ける サカナは足元にいた 明…

架空

彼女にオススメされたアイスを コンビニで買ってひとりで食べた 『とぶように上手い』と言われていたが とぶほどでは無かったし、 なんなら不味いとさえ思ってしまった きっと僕たちは永遠に一緒に暮らせない