あったかい電車の中で
おんなじ制服を着て座る女子高生たち
大人しく終点を待つ彼女たちの中には
穏やかな顔で居眠る子も
彼女たちや彼女たちの愛する人たちが
暖かい布団で寝られますように
春が来ますように
言いたいことをぐっと押さえてごくっと飲み込んだ
そしたら胃の中でぐるぐる暴れて
そのうち消化されて僕の血となり肉となった
どろどろの真っ黒い汚い僕の出来上がり
それはそうと、健康診断引っかかった。
けど身長伸びてた。
水だけがはられた大きな水槽を
意味なくライトが照らす
小さく波打つ水面が光を反射して
僕の脳味噌に静電気が走る
そこだけ昼間みたいに明るかった
いないサカナの事を考えながら帰路に着き
誰かの吐瀉物を大きく跨いで華麗に避ける
サカナは足元にいた
明日は魚を焼こう
塩で。
彼女にオススメされたアイスを
コンビニで買ってひとりで食べた
『とぶように上手い』と言われていたが
とぶほどでは無かったし、
なんなら不味いとさえ思ってしまった
きっと僕たちは永遠に一緒に暮らせない
悲しいことがあったって
嬉しいことがあったって
どこか別に意識はあって
全部全部忘れてしまう
ただ息をしているだけ
眠るように死にたい
あったかくして
お腹いっぱいで
君のことを想いながら
ただ死にたいだけなんだ
22年と8ヶ月を無かったことにしたい
このまま消えてなくなりたい
僅か5ミリの青緑色の棒が
汚い言葉を生む前に
人前で辱しめを受けない様に
下書きに溜まった昔の自分を客観的に見て
痛い奴だなと思う。
同時に可哀想な奴だとも思う。
ごめんよ、何も変われてない。