どうでもいいこと

あなたにとってはどうでもいいこと。

今飲む分の睡眠サポート清涼飲料水140ml小瓶1本と、

 

明日の朝飲む分の疲労回復栄養剤100ml小瓶1本

 

あと夜ご飯のおにぎりひとつ。

 

 

 

 

自宅までの数分、急いで飲み干して

道中の自販機横のゴミ箱に空き瓶を捨てた

 

 

 

 

同じ終電に乗ってたカップルが数メートル後ろをイチャイチャしながら歩いている

 

 

 

日付が変わっても

曜日が変わっても

月が変わっても

季節が変わっても

 

僕は変わらない

 

 

 

 

スマホから声が聞こえてくる

風上を歩く人のタバコの煙が目に染みる

地面すれすれを歩いてこけそうになる

 

 

 

 

 

 

 

なんでもいい

 

 

 

 

 

 

 

地球上の生物

 

永遠に幸せであれ。

会いたい人がいた

 

 

から会いに行った

 

 

片道三時間半のバスに乗って。

 

 

 

 

 

 

 

会ったら死にたい気持ちも消えるかと思った

 

世間で言う「愛」で溢れて満たされると思った

 

 

 

 

 

 

 

そんなことなかった

 

 

 

 

 

私のことを愛してくれて

心配してくれる

 

 

 

 

私も愛してる

 

 

 

 

 

それでも

 

 

 

 

隣で寝ていても

 

手足は冷たくて

 

ひとりぼっちだった

 

真っ暗なのが幸いだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会いたいから会いに行った

 

 

 

 

 

 

 

最後だと思って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰りも始発で三時間半

 

 

車窓から見えたススキの海が

朝日で白銀に光りながら波打っていた

 

 

 

 

 

 

 

永遠に愛してる

だから安心して欲しい

売価

通過する電車の近くに立つ

 

あと一歩

 

それで全て終わり

 

そんなことを想像して

 

心臓が少しだけ早くなる

 

今日死ぬはずだった

 

まだ今日は終わってない

 

まだ間に合う

 

きっと今日も死ねない

 

死なない

 

 

 

 

 

 

自分にはもうとっくのとうに愛想を尽かした

 

期待外れ

6歳 3歳 姉妹

許してほしい

 

ちょっとの間だったの

 

悪気なんてなかったの

 

こんなあたしを許して

 

 

 

許してほしい

 

あの人が待っていたの

 

だってしょうがないじゃないの

 

あたしだって人間なんだから

 

 

 

あの子たちのことはちゃんと愛してたわ

 

良い子にしてるって言っていたし

 

 

 

許してほしい

 

ちょっとの間だったの

 

悪気なんてなかったの

 

こんなあたしを許して

 

どうか許して

残夏

お中元のお返し

 

手紙の返事

 

ステッカーのお礼

 

送ると言ったCD

 

会う約束をする約束

 

人にオススメされた本

 

送られたURL

 

 

 

 

あと、洗濯

食器洗い

部屋の掃除

 

 

 

 

 

山積み

 

 

上に上に

積んでいって

 

 

後のことも考えずに

 

 

先のことが目に見えるのに

 

 

そのうち

今すぐに

すぐにでも

雪崩を起こして

 

埋れて手をつけられなくなって

息が出来なくなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という未来が見える

 

 

 

見えたところで

何もしない

 

そうなることをただ待つだけ

 

少なくとも今の自分には

 

11月

絵にもかけない 本音を綴った手紙をおくるよ

 

届く頃には ここにはいないから 返事はいらない

 

作るはずだった思い出も

するはずだった約束も

全部全部ごめんよ

 

最後まで信用できなかった けど

全部ぼくのせいだからさ

 

もう少し大人になった時 会うことにしよう

 

それまでは幸せを願ってるよ