どうでもいいこと

あなたにとってはどうでもいいこと。

(仮)

いい歌なんて歌えない 胸に響くメロディも出ない

 

優しい言葉もかけられない

空気なんて読めない読まない

 

お前がどう思おうが知ったこっちゃねえよ

 

所詮モノマネ歌合戦 そんなの自分が一番分かってる

 

 

ああ 30分 30分だけ歌を歌わせてよ

 

どうせ誰も聞いちゃいないけど

拍手も自分勝手な世間話もいらないけど

 

ロマンチックがほしいなら700円でお釣りがくる時代

期待なんかされたって そんなの絶対無理だし

 

あなたのリクエストには答えられません

ごめんなさい さようなら

 

 

上がり過ぎた音程とか かけあしで転んだリズムとか

 

全部自分をつくってて 気持ちが悪い大大大嫌い

 

私がどう思おうが知ったこっちゃねえだろ

 

どうせ ただの暇つぶしさ

そんなの自分が一番分かってる

157人

自分の思い通りになるのを、諦めて 生きる。

 

 

 

誰かに僕の気持ちを分かってもらうのを、諦めて 生きる。

 

 

 

恋人が出来て一緒に恋人っぽいことをするのを、諦めて 生きる。

 

 

 

なんでも話せる友人を作るのを、諦めて 生きる。

 

 

 

キリキリする胃の痛みを、諦めて 生きる。

 

 

 

良い曲作れると自分では思っていたけど、諦めて 生きる。

 

 

 

誰かにとっての特別になるのを、諦めて 生きる。

 

 

 

自分の可能性を、諦めて 生きる。

 

 

 

死んでしまいたいと思っていたけど、諦めて 生きる。

 

 

 

死にたい自分を、諦めて 生きる。

 

 

 

 

 

色々、諦めて 生きる。

半額セール

昨日の晩全然寝られなかったんだ

 

 

お腹痛くて

 

 

目の前がチカチカして

 

 

無気力で頭が全然働かなかった

 

 

やらなきゃいけないことも手につかなくて

 

 

毎日なんで生きてるんだろうって

考えても答えの出ない問いを自分に聞いて

 

 

「そんなの知らねーよ」

ってもう1人の自分が答えた

 

 

歯を磨くのもお風呂に入るのさえ面倒で

 

 

汗のかいた服のままで布団に入った

 

 

目をつぶっても目の前が真昼みたいに明るかった

 

 

 

遠くで救急車のサイレンの音がなっている

 

画面の奥で誰かが死んだ

私にはそんなこと関係なくて

私は今ここで死にたかった

 

 

 

 

頭の中を空っぽにしようとしたら

私の意識は呼吸することに向けられた

 

普段聞かない自分の息をする音が

とても不快で

息を止めたら当たり前に胸が苦しくなった

 

 

 

 

いつもと同じように

‘しにたい’ってSNSで呟こうと思った時、

 

「心配する人もいるってことを忘れんでほしい」

 

って言われたことを思い出して

‘しにたい’って文字を一文字一文字消した

 

 

‘しにたい’ことすら言えなくて

わけもわからず涙が出た

 

べつに悲しいことなんかひとつもないのに泣きながら、

「あー、明日  目が腫れるだろうな」なんて考えた

 

 

 

被害者みたいな顔してる自分に腹が立つ

孤独だなんて考えてる自分に死ねって言う

優しくなれない自分をぶつ

 

 

 

 

 

 

 

消えたくて消えたくて

頭から布団を被ったら

スマホの画面が数秒間光ったの

 

誰かがいいねしたって通知が来て

 

 

すぐ消えてしまったけど、

子供の頃に作った押入れの中の秘密基地や

或いは雷で一瞬夜の空が明るくなった感じがして

少しワクワクした

 

 

 

 

 

布団の中の酸素がだんだん無くなってきて

呼吸が苦しくなっていく

脳みそがなんとなく腐っていくのがわかった

 

 

このまま寝てしまったらいつか酸素がなくなって

知らないうちに死ねるだろうか

 

 

そんなことをふと思って目を瞑ったら

水中にいるみたいに外の音がぼやけて

知らないうちに眠りについた

 

 

 

 

 

残念ながら今日も生きている。

 

 

 

しにたいのに朝ごはんを食べた

 

矛盾しながら今日も生きている。

アマンド・ショコラ

週に一回、学校の一角でパン屋さんがパンを売りに来る

 

 

この前そこで紅茶のパンをひとつ

買ったんだ

 

1つ100円ほどのそのパンは

ふたくち、

もしくわ さんくちで食べられてしまうぐらい

小さなパン

 

 

始めて食べる

 

 

想像していたよりも美味しくて

誰かにこのことを伝えたくなったので、

 

隣でお弁当を食べていた友人に

 

「美味しいよ、このパン

 

ひとくち食べる?」と言って私は

 

ひとくち食べて小さくなってしまったパンを

 

半分に割りさらに小さくした。

 

 

 

 

 

 

「本当だ、美味しい」

 

お弁当の途中にもかかわらず

 

少し甘い紅茶のパンの欠片を食べて

 

友達は言ったが

 

その後に付け加えて

 

言った

 

 

「なんでそんな優しいの?

〇〇の食べる分が減っちゃったよ」

 

 

 

 

優しい?

 

私のとった行動に優しさなんて無い

 

私は私が美味しいと思ったことを知ってほしくて

 

共有したくて小さなパンをさらに小さくして  

 

友人にあげたのだ

 

 

 

君に向けて “優しさ” なんて

少しも無い

 

 

 

 

 

 

 

言うなれば

 

中出し

 

のようなものなのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君が思うほど

 

私は優しくない。

芋虫さん

頭の良くて美人のあの子は

高校を中退した

 

 

中学で同じ部活だった

 

 

 

大きな金色のバリトンサックスを吹いていた

 

 

 

ところどころに錆びついた楽器

 

地面が揺れるほどのひび割れた低い音を出して

 

少し離れた私の内臓を痺れさせた

 

 

 

低い音とは裏腹に高い音で笑うその声は

 

脳みそに直接カンカン響いて

 

時々嫌になるほどだった

 

 

 

 

勉強もできて

顔も良くて

背も高くすらっとしてて

おまけに英語が話せる

音感だって良くて

 

 

それでもその子が好きだったのは

口が悪かったから。

 

 

その点においては

私に似てると思ったから。

 

 

 

彼女から勧められて初めて聞いた

神聖かまってちゃん」というバンドは

攻撃的で粗々しくも 悲しさを兼ね備えている音楽で

 

ふとした時に思い出す。

 

ききたくなる。

 

彼女を思い出してはきいている。

 

きいては思い出す。

 

 

いつのまにかLINEを退会していて

もう連絡ができなくなってしまった彼女

 

 

 

久しぶりに会いたい

 

元気でなくてもいいから

 

元気でない彼女を見て

思いっきり笑ってやりたい

 

やせていた体がますますゲッソリしているのを

あるいは

ぶくぶくに太っている姿をみて

馬鹿にしてやりたい

 

 

 

 

安心したい。

 

 

 

最後に会った彼女の左手首に

長細く朱色に腫れた傷があったのを

覚えている。

 

LM6G

中学の時の担任

 

Y先生

 

 

英語の先生で

女の先生

 

 

旦那さんの次に福山雅治が好きで

なんだったか忘れたけど、

なんかの部活の顧問をしてた先生

 

髪の毛は長くて

背は小さめの先生

 

 

 

 

 

 

大嫌いだった先生。

 

 

 

 

男の生徒にベタベタ触る先生

 

媚売りの先生

 

私と同じ八重歯のある先生

 

私の話を聞いてくれなかった先生

 

良い先生のフリをしていた先生

 

隣のクラスの悪口を言っていた先生

 

 

 

 

あんな大人にはなりたくない

 

あんな女にはなりたくない

 

 

 

私が女になる前に見てきた

女達は

 

 

今考えたら気持ちが悪くて

吐き気のするものばかりだ

 

 

 

 

 

 

Y先生に2人目の子供が出来たらしい。