浅いプールの底に沈んで
濁ってるけど遠くで声がする
ような
なんか
ふわふわした気分
わかる?
浅いプールの底に沈んで
濁ってるけど遠くで声がする
ような
なんか
ふわふわした気分
わかる?
週に一回、学校の一角でパン屋さんがパンを売りに来る
この前そこで紅茶のパンをひとつ
買ったんだ
1つ100円ほどのそのパンは
ふたくち、
もしくわ さんくちで食べられてしまうぐらい
小さなパン
始めて食べる
想像していたよりも美味しくて
誰かにこのことを伝えたくなったので、
隣でお弁当を食べていた友人に
「美味しいよ、このパン
ひとくち食べる?」と言って私は
ひとくち食べて小さくなってしまったパンを
半分に割りさらに小さくした。
「本当だ、美味しい」
お弁当の途中にもかかわらず
少し甘い紅茶のパンの欠片を食べて
友達は言ったが
その後に付け加えて
言った
「なんでそんな優しいの?
〇〇の食べる分が減っちゃったよ」
優しい?
私のとった行動に優しさなんて無い
私は私が美味しいと思ったことを知ってほしくて
共有したくて小さなパンをさらに小さくして
友人にあげたのだ
君に向けて “優しさ” なんて
少しも無い
言うなれば
中出し
のようなものなのだ
君が思うほど
私は優しくない。
頭の良くて美人のあの子は
高校を中退した
中学で同じ部活だった
大きな金色のバリトンサックスを吹いていた
ところどころに錆びついた楽器
地面が揺れるほどのひび割れた低い音を出して
少し離れた私の内臓を痺れさせた
低い音とは裏腹に高い音で笑うその声は
脳みそに直接カンカン響いて
時々嫌になるほどだった
勉強もできて
顔も良くて
背も高くすらっとしてて
おまけに英語が話せる
音感だって良くて
それでもその子が好きだったのは
口が悪かったから。
その点においては
私に似てると思ったから。
彼女から勧められて初めて聞いた
「神聖かまってちゃん」というバンドは
攻撃的で粗々しくも 悲しさを兼ね備えている音楽で
ふとした時に思い出す。
ききたくなる。
彼女を思い出してはきいている。
きいては思い出す。
いつのまにかLINEを退会していて
もう連絡ができなくなってしまった彼女
久しぶりに会いたい
元気でなくてもいいから
元気でない彼女を見て
思いっきり笑ってやりたい
やせていた体がますますゲッソリしているのを
あるいは
ぶくぶくに太っている姿をみて
馬鹿にしてやりたい
安心したい。
最後に会った彼女の左手首に
長細く朱色に腫れた傷があったのを
覚えている。
どんだけ考えたって答えが出ない問題を考える
答えなんてどうでもいいのかな
きっと答えが出てしまったら私は死ぬと思う
故郷に帰るバスの1番後ろの端の席でゆられる
私もそっちに行きたい
帰るよ
自分勝手な人間が嫌い
気持ち考えられない人間が嫌い
嘘つく人間が嫌い
人間が嫌い
全部私だ。
いい曲みたいな人生送りたい。
いい曲書ける人生送りたい。
死にたいけど
死ねない
死にたくない。
朝焼け
彼が見る景色はどんなだろう
私が見る空と君が見る空が交わることは
あるのかな
いつも下手くそな文章でごめんね
また手紙送ります。
序章
大きなビルの隙間
沢山の人混みを
不器用に間をぬって
始めての街を歩いた
そこである人たちの魂のカケラを見たよ。
砂
砂のてっぺんから見た大きな海は
しょっぱい風を運んできた
近くにいるようで
とっても遠い
今度はいつ会えるかな
会いに行きます。
普通
普通な僕
普通な道
普通の時間
普通の匂い
普通が壊れる時のことを考えると
普通じゃいられなくなる
不安。
2018/11/05/am2:12