どうでもいいこと

あなたにとってはどうでもいいこと。

フラスコ

ベッドの上に立って

 

思い切り背を伸ばして天井を触ってみる

 

ひんやりしてる

 

ただそれだけ

 

なんの意味もない

 

 

真っ暗な部屋で

 

カーテンを少しだけ開けて

 

隙間から外の明かりを見る

 

ただそれだけ

 

なんの意味もない

 

 

 

 

 

 

 

無意識に呼吸して

 

なんとなく生きている

 

ただそれだけ

 

なんの意味もない

自分はお姫様じゃない

あんなに嫌いって言って

 

あんなに腹立ててたのに

 

向こうも自分のこと悪口言ってたって

 

もう誰も信じられんって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言ってたのに

 

 

 

馬鹿なのかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毒林檎と分かっててがっつく奴等の気が知れん

 

自分を苦しめるだけだろ

 

 

 

私はそんなこと絶対したくない

シュガー

つい先月、初めて会った

 

 

アルバイト先の従業員さんで、別店舗から移動でこっちに来た人

 

 

 

 

とってもとっても目が綺麗

 

 

 

会うたびに

 

見るたびに 吸い込まれそうになる

 

 

 

 

大きくて光が当たるたびにキラキラ光る

 

宝石みたいな目

 

 

 

 

欲しい

 

手を伸ばしたい

 

触りたい

 

 

 

 

あまりにも綺麗なので

 

話をしながら

 

目が合わせられない

 

 

 

 

だから

こっそり目を盗んで見てる

 

 

出来ることならずっと見ていたい

 

 

 

欲しい

欲しい

その目が欲しい

 

 

 

 

とっても綺麗な目をしたあの人は

 

 

ちょっぴり口が悪い

 

 

 

あの人が汚い言葉を言うとドキッとする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

羨ましい

 

 

触りたい

フィクション

“君はどう?”

 

荒っぽい彼女の字が僕に問いかけてくる。

 

 

手紙でやり取りするのは これで何回目だろうか。

彼女からの手紙が楽しみで、毎日何度も郵便受けを確認してしまう。

 

 

 

 

 

顔も知らない

 

会ったこともない

 

そんな彼女が、手紙の文字から生きていることを感じる。

 

お世辞にも綺麗とは言えないが、毎度毎度この生きた文字が 僕の胸を締め付けてくる。

 

稲穂色をしたインクで書かれた文字は、ところどころ かすれたり にじんだり  間違えたであろう部分は ぐりぐりとぬり潰されていたりと、彼女が手紙を書いていた時の空気を感じる。

 

 

 

 

 

 

僕が手紙を送ってから1ヶ月がたつ。

 

君からの手紙はまだ 来ない。

 

 

 

 

 

 

 

最近、君はどうですか?

 

とても忙しそうですね。