どうでもいいこと

あなたにとってはどうでもいいこと。

ひかり

“人間は忘れる生き物だ”

と、よく言うが

 

 

 

忘れるスピードが速くて驚く

 

 

 

 

 

 

 

一昨日食べた晩御飯も

 

4日前に聞いた偉い人のお話も

 

美味しかったカレー屋さんの場所も

 

地元の駅で出会った同級生の名前も

 

素手で掴んだ虫の感触も

 

幼馴染と一緒にお風呂に入った記憶も

 

 

 

 

 

あの子の背丈も

顔も

声も

 

 

 

 

 

 

 

あの子のことで

覚えてるのは

 

 

 

変な引き笑いと

たまにする変なクシャミ

 

 

 

 

 

 

 

 

あの人の歌のことも

あの時感じた感動や高揚感も

きっといつか忘れてしまう

 

 

 

 

 

 

 

 

どうせ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうせなら

忘れる前に

死んでしまおう。

0316.3355411

周りのみんなは優しい

 

こんなわたしにも優しい

 

 

 

 

 

わたしはダメだ

 

よかった試しもないけれど

 

この前は特に

 

 

恩を仇で返すとは

このことなんだと

分かった

 

 

ごめんなさい

 

 

 

 

いろんなことに言い訳して

 

いろんなことから逃げて

 

 

 

 

 

わたしはわたしが大嫌いだ

 

大嫌いと言って逃げてきた

 

 

 

 

 

わたしも人前で自信たっぷりに話して

自身たっぷりに自分のことを褒めれば

 

良いのだろうか

 

 

 

 

 

 

受け入れるって大変

 

異物を体内に取り入れるってはきけがする

 

そんな感じ

 

 

 

 

 

 

しねばいいのに

(仮)

いい歌なんて歌えない 胸に響くメロディも出ない

 

優しい言葉もかけられない

空気なんて読めない読まない

 

お前がどう思おうが知ったこっちゃねえよ

 

所詮モノマネ歌合戦 そんなの自分が一番分かってる

 

 

ああ 30分 30分だけ歌を歌わせてよ

 

どうせ誰も聞いちゃいないけど

拍手も自分勝手な世間話もいらないけど

 

ロマンチックがほしいなら700円でお釣りがくる時代

期待なんかされたって そんなの絶対無理だし

 

あなたのリクエストには答えられません

ごめんなさい さようなら

 

 

上がり過ぎた音程とか かけあしで転んだリズムとか

 

全部自分をつくってて 気持ちが悪い大大大嫌い

 

私がどう思おうが知ったこっちゃねえだろ

 

どうせ ただの暇つぶしさ

そんなの自分が一番分かってる

157人

自分の思い通りになるのを、諦めて 生きる。

 

 

 

誰かに僕の気持ちを分かってもらうのを、諦めて 生きる。

 

 

 

恋人が出来て一緒に恋人っぽいことをするのを、諦めて 生きる。

 

 

 

なんでも話せる友人を作るのを、諦めて 生きる。

 

 

 

キリキリする胃の痛みを、諦めて 生きる。

 

 

 

良い曲作れると自分では思っていたけど、諦めて 生きる。

 

 

 

誰かにとっての特別になるのを、諦めて 生きる。

 

 

 

自分の可能性を、諦めて 生きる。

 

 

 

死んでしまいたいと思っていたけど、諦めて 生きる。

 

 

 

死にたい自分を、諦めて 生きる。

 

 

 

 

 

色々、諦めて 生きる。

半額セール

昨日の晩全然寝られなかったんだ

 

 

お腹痛くて

 

 

目の前がチカチカして

 

 

無気力で頭が全然働かなかった

 

 

やらなきゃいけないことも手につかなくて

 

 

毎日なんで生きてるんだろうって

考えても答えの出ない問いを自分に聞いて

 

 

「そんなの知らねーよ」

ってもう1人の自分が答えた

 

 

歯を磨くのもお風呂に入るのさえ面倒で

 

 

汗のかいた服のままで布団に入った

 

 

目をつぶっても目の前が真昼みたいに明るかった

 

 

 

遠くで救急車のサイレンの音がなっている

 

画面の奥で誰かが死んだ

私にはそんなこと関係なくて

私は今ここで死にたかった

 

 

 

 

頭の中を空っぽにしようとしたら

私の意識は呼吸することに向けられた

 

普段聞かない自分の息をする音が

とても不快で

息を止めたら当たり前に胸が苦しくなった

 

 

 

 

いつもと同じように

‘しにたい’ってSNSで呟こうと思った時、

 

「心配する人もいるってことを忘れんでほしい」

 

って言われたことを思い出して

‘しにたい’って文字を一文字一文字消した

 

 

‘しにたい’ことすら言えなくて

わけもわからず涙が出た

 

べつに悲しいことなんかひとつもないのに泣きながら、

「あー、明日  目が腫れるだろうな」なんて考えた

 

 

 

被害者みたいな顔してる自分に腹が立つ

孤独だなんて考えてる自分に死ねって言う

優しくなれない自分をぶつ

 

 

 

 

 

 

 

消えたくて消えたくて

頭から布団を被ったら

スマホの画面が数秒間光ったの

 

誰かがいいねしたって通知が来て

 

 

すぐ消えてしまったけど、

子供の頃に作った押入れの中の秘密基地や

或いは雷で一瞬夜の空が明るくなった感じがして

少しワクワクした

 

 

 

 

 

布団の中の酸素がだんだん無くなってきて

呼吸が苦しくなっていく

脳みそがなんとなく腐っていくのがわかった

 

 

このまま寝てしまったらいつか酸素がなくなって

知らないうちに死ねるだろうか

 

 

そんなことをふと思って目を瞑ったら

水中にいるみたいに外の音がぼやけて

知らないうちに眠りについた

 

 

 

 

 

残念ながら今日も生きている。

 

 

 

しにたいのに朝ごはんを食べた

 

矛盾しながら今日も生きている。

アマンド・ショコラ

週に一回、学校の一角でパン屋さんがパンを売りに来る

 

 

この前そこで紅茶のパンをひとつ

買ったんだ

 

1つ100円ほどのそのパンは

ふたくち、

もしくわ さんくちで食べられてしまうぐらい

小さなパン

 

 

始めて食べる

 

 

想像していたよりも美味しくて

誰かにこのことを伝えたくなったので、

 

隣でお弁当を食べていた友人に

 

「美味しいよ、このパン

 

ひとくち食べる?」と言って私は

 

ひとくち食べて小さくなってしまったパンを

 

半分に割りさらに小さくした。

 

 

 

 

 

 

「本当だ、美味しい」

 

お弁当の途中にもかかわらず

 

少し甘い紅茶のパンの欠片を食べて

 

友達は言ったが

 

その後に付け加えて

 

言った

 

 

「なんでそんな優しいの?

〇〇の食べる分が減っちゃったよ」

 

 

 

 

優しい?

 

私のとった行動に優しさなんて無い

 

私は私が美味しいと思ったことを知ってほしくて

 

共有したくて小さなパンをさらに小さくして  

 

友人にあげたのだ

 

 

 

君に向けて “優しさ” なんて

少しも無い

 

 

 

 

 

 

 

言うなれば

 

中出し

 

のようなものなのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君が思うほど

 

私は優しくない。