どうでもいいこと

あなたにとってはどうでもいいこと。

フィクション

“君はどう?”

 

荒っぽい彼女の字が僕に問いかけてくる。

 

 

手紙でやり取りするのは これで何回目だろうか。

彼女からの手紙が楽しみで、毎日何度も郵便受けを確認してしまう。

 

 

 

 

 

顔も知らない

 

会ったこともない

 

そんな彼女が、手紙の文字から生きていることを感じる。

 

お世辞にも綺麗とは言えないが、毎度毎度この生きた文字が 僕の胸を締め付けてくる。

 

稲穂色をしたインクで書かれた文字は、ところどころ かすれたり にじんだり  間違えたであろう部分は ぐりぐりとぬり潰されていたりと、彼女が手紙を書いていた時の空気を感じる。

 

 

 

 

 

 

僕が手紙を送ってから1ヶ月がたつ。

 

君からの手紙はまだ 来ない。

 

 

 

 

 

 

 

最近、君はどうですか?

 

とても忙しそうですね。

10円

朝早く起きて久しぶりに学校行って

 

充実した1日を過ごせたと思って

 

音楽聴きながら歩いて家まで帰ってたら

 

 

 

 

道端にかがんで

 

地面に落ちたコロッケみたいな揚げ物を

 

透明なプラスチックの容器に

 

手で拾ってるおじさんを見て

 

 

胸がきゅーってなるぐらい悲しくなった

 

 

なんか死にたくなっちゃった

下書き

“昔は”こんなことなかった。

 

“昔”というと、僕よりも何年も長く生きている人に笑われるかもしれない

 

だって僕はまだ 19年とちょうど9ヶ月しか生きていないのだから

 

 

僕にも昔、可愛いと思える時期があったのだ

 

誰よりもうまく絵がかけていると思っていたし、

 

誰よりもうまく歌も歌えた

 

勉強だって運動だってうまくやってこなしたし、

 

人との付き合い方だって上手だと思っていた

 

有名人にも歌手にも学校の先生にも小説家にもなれる

 

その気があれば世界だって動かせるんだとも思っていた

 

今考えると馬鹿みたいだ

 

いつのまにか大きくなって 現実がどうなのか見えてきた時

 

 

 

僕は小さくショックを受けた

 

 

 

 

 

 

なんとなく、気づいていたけど

 

 

 

今気づけて良かったと開き直る

 

それでも目を閉じると骨が軋む嫌な音が聞こえる

 

 

 

めでたし めでたし

じゃむ

いつも甘ったるくて

 

気持ち悪くて

 

胸焼けがする

 

 

後々後悔することを知ってるのに

 

後々後悔することなんか考えてない

 

馬鹿だ

 

しねよ

 

 

 

いつも苦くて

 

目眩がして

 

吐き気がする

 

 

 

 

 

 

 

本当に

 

 

本当だ。

 

 

 

鮮やかなんてものじゃ

到底言えないけど

 

 

あの声

あの手

あの寝癖

 

 

 

 

 

 

 

久しぶりの更新で

相変わらず遅い

 

 

可能性はないと思ってるけど

ワクワクしてる自分がクソ

 

しねよ。

 

ぎー

ネットの世界では空気を読んで

余計な発言はしないようにって

自分の話はしないようにって

 

自分の気持ちを飲み込められるのに

 

 

 

現実ではそうも上手くいかない

 

すぐ本音が出る

すぐ顔に出る

余計なことを言う

 

 

 

可愛くない

 

 

 

 

 

死ねばいいのに

そんなの

昨日の今日

今日は火曜日。

丸々一日休みで 昨日の晩には今日しておくべきこと、したいことをメモとしていくつか書き出したのに、何一つ出来ていない。

 

朝、食堂でごはんを食べてから 掃除をして 洗濯をして 必要な書類を書いて 友達への手紙を書いて お昼頃には郵便局に行く予定だった。

 

それなのにベッドでごろごろyoutubeを見て気がついたら午後3時前ではないか。

 

しまった。

 

と思いつつ、まあいっかと急いで支度をし、昨日書き上げた予定にはなかったカフェへと向かう。

 

 

バイト先の道挟んで向かいにある小さなカフェ。前から気になってはいたものの、タイミングがなくて行けていなかった。

今、私はそこでこの日記のようなものを書いているのだ。

日替わりのケーキと ここのオリジナルブレンドのコーヒーをいただきながら。

 

フランクフルタークランツ。

ドイツのお菓子で、バタークリームとアーモンドが使われた白いケーキ。

間に挟まれたフランボワーズのジャムが甘酸っぱくて美味しい。

 

ただ、お皿の質感がマットで フォークとこすれるたびに嫌な感触と音を出す。

そこだけが残念。

 

ケーキと一緒に頂いたオリジナルブレンドのコーヒーは、苦くて酸味があまりなくて奥のほーに甘みを感じるようなコーヒーだった。

前にもこんなことあったな。

ブレンドコーヒーは私の好みではないことに気がついた。今更ながら。

 

メニュー表に今週のストレートコーヒーというものがあり、そちらを頼んでおけば良かったと後悔。

 

 

話は最初に戻るが、昨日 衝動的に書き出した今日やっておくべきことリストを何一つ終わらせていないが、それはそれで別にいいのではないかという気になってしまっている。

本当はそんなことないし、母に送らなければいけない書類も早く書かなければいけない。

 

でももうなんかいいかな。

きっとこのお茶をして家に戻った時にはやる気が出ているだろうという根拠のない自信。

なんならこの店を出た後、もう一軒コーヒーのお店に行こうとしているのに。

 

いつも思う。

この根拠のない なんとかなるだろう精神はどこからくるのだろうと。

 

 

家を出る前、慌ててシャワーを浴びてろくに顔も洗わず、化粧水もしなかったせいか、顔がカピカピだ。

絶対それが原因。

 

コーヒー飲んで眠たくなってきた目を 無理やり開けるように、下まぶたをびよーんとのばすと、乾燥のせいで皮がひきつる。

 

 

お店の常連さんが話しているのを聞いてしまった。

「お料理教室にお金払って行っているのに、なぜ私たちが洗い物をしなければならないんだ」

というような内容だった。

私はそこに違和感を感じてしまった。

 

たしかにお料理を習いにきて 途中で洗い物をさせられるのはおかしな話かもしれないが、それでも私は料理をしながら片付けも同時進行でやりたいと思ってしまった。

 

人それぞれだから 全部を否定するわけではないが、、、ないが といった気持ちで今もんもんとしている。

 

 

「end of the f**king world」だったかな。

午前中にyoutubeで見た映画のレビューの動画の中で、一番気になったやつ。

映画じゃなかった。ネットフィリックスのオリジナルドラマらしい。

衝撃的で レビューだけでもドキドキして 興奮する。

無料で見られる方法ないかな。

 

 

突然お店に入ってきた別の常連さんが もともといた常連さんとお店の人と 大きな声で山登りの話をしている。

なかなかうるさくて おもわず手が止まる。

そろそろ店を出ようかな。

バイトをしてて、カフェ巡りをしてて、思ったことがある。

 

大きな声で所構わず喋る女の人にはなるまいと。

 

自分は知らず識らずのうちに声が大きくなる傾向がある。テンションが上がるとつい声が大きくなってしまう。

気をつけよう。

 

 

ちょうど雨も小雨になってきた。

さあもう一軒、コーヒーを飲みに行こうかな。

 

私の青い傘が誰かにとられていないか、

少しそわそわした気持ちを抑えながら会計を済ませてお店を出た。