どうでもいいこと

あなたにとってはどうでもいいこと。

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することがなくて、なんかそわそわした時

 

ふと色鉛筆のことを思い出した。

 

 

 

アルミの蓋をあける

 

デザインの授業で使われている色鉛筆は

まばらに先が縮んでいた

 

 

一人暮らしを初めて二ヶ月ちょっと

鉛筆削りはこっちに持ってきてなかった

 

カッターで削ることにした

 

(鉛筆削りがあってもきっとカッターでしてたと思うけど)

 

鉛筆を削る時は無心になれて割と好き

丸くなった先が尖っていく様は見ていて気持ちが良い

 

新品で開封した時からまだ一回も削ってない

全部全く同じ削り口がガタガタになる

 

木の匂いも割と好き

 

 

最後の一本が上手に削れて満足してケースにしまおうとした時

 

 

手が滑った

 

 

水色の鉛筆が落ちた

 

拾って気づいた

隠れていた芯を充分すぎるほど出したのに、根元から折れていた

 

 

胸がざわつく

 

 

少し腹が立ったのでそのまましまってやった

 

後々困るのは自分

次の授業で水色の鉛筆が使えないんだろうな

忘れたころに芯を踏んで痛がるんだろうな

 

 

 

 

ま、いいや

おやすみ

今日も胃もたれ

相槌打って

空気読んで

褒めて

煽てて

共感して

 

波風立てずに話を聞く

 

愚痴も自慢もつまらない身の上話も

 

 

 

 

 

みんなお喋り

自分の話を聞いて欲しいの

だから聞いてあげる

 

 

本音は奥歯で噛み締めて

そのまま丸呑み

後から胸焼け

吐くにも吐けず

とりあえず一晩胃袋で消化させます

 

 

綺麗に消化出来たら良いね

次の日にでもトイレに流すよ

 

 

出来んかったら知らんがな

どっか適当に吐き出すよ

 

 

 

 

空気読んで面白いこと言うのも疲れた

機嫌とって慰めるのも本当は面倒臭い

 

 

 

 

 

 

私の話をただ聞いて

たまに相槌打ってくれて

欲を言えば、「凄いね」って褒めてくれる

ロボットが欲しい

魚を捌いた話

今日、魚を捌いた。

 

鯛という魚

 

昼からの授業一発目で魚を捌いた

 

先生の横で鯛を捌いた

 

新鮮な鯛らしかった

 

みんなは興味津々にスマホをかざして写真なり動画なりを撮っていた

 

 

鱗をとって ヒレを切り 頭を胴体から切り離す

頭をとる時、魚の内臓も一緒に引っ張り出した

 

ツヤツヤな暖色系の内臓が出てきた

胆のうを破いてしまった

緑の液体が内臓を汚した

 

とっても綺麗だと思った

 

何時間か前には泳いでいた魚が 今目の前でバラバラにされている

 

食って尊いと思った

同時に素晴らしいと思った

 

鱗や骨 骨と一緒に取れてしまった崩れた身

真っ赤な血

それらが水に流れて行く様はとても汚かった

でもとても綺麗だった

 

 

 

生きるって凄い

死ぬって凄い

 

生きるって汚い

死ぬって美しい

 

 

 

先生は手際よく魚を捌いていったが、

私はうまく出来なかった

 

先生のつくるムニエルは美味しかった

 

 

 

 

 

今でも手は生臭い

あの赤い血が

光る内臓が

今でも忘れられない

関係

太陽は今日も横から照らしつけてくる

近いようで遠くて

 

帽子なんか意味ない

 

 

もし今乗っているバスが どこかビルなんかに突っ込んで大爆発を起こしたら、

あの人は私が死んだことを知らずに、これからを生きて行くんだろう

 

それだけの関係

 

 

 

今日は雨が降っていない

雨女

ずるい

 

ずるいずるいずるいずるい

言い逃げかよ

 

私まだ言ってないのに

正しくは言えなかったんだけど

 

 

 

 

 

初めてだったんだよ、こんなこと

緊張したんだよ

 

 

 

 

 

もっと知りたい

もっと近づきたい

本当は触ってみたい

出来ないけど。

 

 


私が言われたようにすると思う?
するかもしれない
そうしたらきっとあなたの思う壺なんだろうな
それを分かっててやったら遊ばれる

 

 

 

本当の私をみたらきっと幻滅する

弱ってたからちょっと近づきたくなったんだよね

こんな事言われたら喜ぶって知っててからかったんでしょ

 

絶対そうだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きっと今日の雨も私のせいだ